2010年8月29日日曜日

クラウド座談会に参加して

8月28日、八子知礼@tomokyun85)さん主催の「クラウド座談会」が中経出版であった。
私個人としては、今年3月7日の座談会以来2回目の参加だ。

まずは、八子さん、幹事の増田(@aomassan)さん、会場を提供していただいた中経出版の藤田(@quailquaestio)さんに御礼申し上げます。新たな気付きを得たのはもちろん、久しぶりにお会いした方とお話させていただき楽しい時間を過ごすことができました。4時間があっという間でした。

拙筆でありますが、座談会のメモ(とくに自分が所属したグループ1中心)です。
赤字は、平田個人が気になったこと青字は、座談会では発言していませんが、平田の考えていたことです。

【現在使っているクラウドアプリ】

gmail、google calendar、google app engine、メイシー、Log me In、Evernote、Dropbox

Salesforce、ロンザートプラス、ZOHO(これらの使い方は、富田(@pentagonjp)さんのこのページが分かりやすいです。)

・Evernoteは共用アカウントを1つ使って、日報の共有に使用する。
・DropboxはiPadに使っている。

Googleのサービス(gmailなど)は、喫茶店で打ち合わせしながら必要な情報をお客様に提供できるなど「外出時の利便性」が魅力。

Google Site、Google Doc、Google App Engineを組み合わせれば大抵の小規模イベントが必要とするWEBは無料で構築可能。特に、Google Siteは、ブログを書く感覚でWEBページを作成できるので、街おこしなど地域活性化でトライしているところもある。今後、小規模の広告代理店では有効活用できるかも。

[B to B 編]

【企業はクラウドに何を期待しているのか】

1. コスト削減
クラウドにしたからといってコスト削減にならない場合が多い。
2. セキュリティ
技術の進化にセキュリティポリシー、従業員のセキュリティ教育が追いつかない。時代にそぐわないものが出ている。(例:職場にPC持ち込み不可、携帯電話は可。その場合、iPhone、iPadはOK?)
「データが社外にあるからセキュリティに問題がある」や「社内のサービスがインターネット上に公開される」というのは感情的なもの。セキュリティポリシー含めた運用・管理自体に問題がある。

ただし、「サービスによってはデータのバックアップができない」というのは障害が起こったとき致命的。

他には、このような意見も

・ 家で業務をする場合、顧客情報が見られるから便利(IPアドレスで制限すればよいのでは?)
・ データ管理は、小規模な事業者よりも大手に任せた方が安くて安心。

【企業がクラウドを使わない理由】

1. コスト削減にならない
2. 情報漏えいの懸念がある
3. クラウド技術に精通した技術者が少ない
4. 既存システムが動いているのでわざわざクラウド化する必要がない
(システム更改時にクラウド化を検討すればよいのでは?)

クラウド化する、しないというよりもシステム更改でやるべきことと変わらない。
(システム更改時に何を目的、目標とするのか明確にする)

仮にクラウド化した場合、企業の情報システム部門の仕事がなくなる懸念がある。情報システム部門の抵抗、不安を取り除く必要がある。

・ 経営者は「ROI(コスト)」を重視する。
・ 現場は「利便性」を重視する。
・ 情報システム部門は何を重視するのか?

海外にデータをおくことに関して
中国のデータセンタにはデータを置かない。(当局の規制があるため)

[B to C 編]

【クラウドとAndroid(タブレットデバイス)】

iPadを使って普段何をしているのか?

1. ネット閲覧 68%
2. メール/SNS(twitter含む) 44%

ソーシャルゲームでない旧来のゲームを制作している某大手ゲーム会社の業績が急降下している。

【iPadのようなタブレットで何ができるのか?】

・ エンターテイメント全般(音楽、動画など)を楽しむ
・ 道案内
・ 翻訳(下手に不自由な外国語を話すより、iPadを持って日本語を入力後、「翻訳」ボタンで翻訳したほうが相手にも分かっていただける)
・ 医療、介護
・ 教育(電子教科書)
・ 居酒屋の注文(iPadにしたら、盗む人が出てくるかも)

*注目点*
iPadやAndroidタブレット(WePad)などのタブレットデバイスがネットブックやノートPCのシェアを侵食し始めている。
Android2.2は音声認識を強化している。
現在のデータトラフィックは、既にスマートフォンが過半数を占めている。

【PCにできてタブレットにできないことは何か?】

・ CADのような緻密な製図
・ 物理キーボードが存在しない
・ 旧来の開発プログラミング
開発統合環境は、高いマシンスペックを必要とする。
・ undoができない。操作をするとすぐディスクに保存するため。
通常、PCは座って操作する。タブレットは、寝転んで操作することもある。そのため、使うときの頭の思考が変わる。
・ タブレットはネット不在時に何もできない。(大容量のデータを保存できない。印刷できない。)
・ マルチウィンドウ不可(複数のウィンドウを同時に開いて操作できない)
   1つのウィンドウしか開いていないため、1つのことに集中するには向いている。
⇒「集中」「発信」のタブレット。「情報収集」のPC。

【クラウドネイティヴな人のメディア】

クラウドネイティヴ(若い)な人

・ テレビはながら視聴
・ ネットを見る割合が最大

⇒ 1日24時間の中で、訴求したい情報(広告)を1秒でも長く見せて購買に結びつけることが重要になってくる。

「タイムシェア」 = 「ウォレットシェア」
となっている。


【タブレットが普及するとどうなるのか】

・ 新聞、書籍がなくなる。
・ ランドセルの形状が変わる。
・ 本棚がなくなる。
・ プライバシーがなくなる。
・ 自分のアバターができる。その結果、自分が相手と話しているのか、相手のアバターと話しているのか判別するのが難しくなる。

情報を判別する(特に捨てる)、ネットに依存しないための教育サービスができるのではないか。

【タブレットの将来】

タブレットが安くなり、風呂場、トイレ、キッチンなど家の中の様々なところにタブレットが設置されるのではないか。
広告会社が無料で端末を配布し、個人に合った広告を配信するビジネスが生まれる可能性がある。
タブレットはテレビを含むメディア統合の一大布石
家の中でいつでもネットにアクセスできる窓を「タブレット」で実装する。

⇒ 1人が様々な画面サイズの端末を複数所持することは考えられるが、家の中の様々なところにタブレットが設置されるのか?

⇒ 分からないが、多くのタブレットが普及することは間違いないだろう。


タブレットが普及した場合、広告配信システムにしろ、スマートグリッドにしろ、端末のログを集計するシステムは必要となる。前者はログが配信掲出証明書となり、後者はログが課金の元データとなる。ここのシステムを日本企業が死守するのか、Googleのような外資が占有するのか非常に気になる。

以上です。
間違っている点、不明点、ご意見などございましたら、 @kzhirata までtweetしていただけると助かります。

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