2014年12月24日水曜日

2014年を振り返って

2014年を振り返ってみると、歴史は繰り返されるというか、予想どおりそうなったなぁと思った。

個人的なキーワードは、「システム連携」「好景気」である。

まず、システム連携について。

クラウドが普及したとはいえ、「システム連携」のノウハウは必要だし、そこにかかるコストは以前と変わらない。10年くらい前のEA・SOAブームのときも同様だ。基幹システムをはじめとした既存システムとの連携ノウハウは、関係部署との進め方含めて一朝一夕で身につくものではない。多くの日本の大企業にとって、ただSaaS含むパッケージソフトを提供したところで、彼らの課題は解決しない。結局、既存システムおよび新規パッケージ双方を熟知したSEが必要となる。こういう連携案件ができるSEは、2014年現在いくらでも仕事あります。単価は高くはないですが、仕事に困ることはありません。そういう意味では、10年前と仕事内容は、全く変わってないんですよね。(単価は下がってますが...)
GUIで連携を設定するEAIツールとかありますが、SaaSとか使っていると、パフォーマンスの制約があったりするので、結局はコーディングした方が、維持管理コストが少なくて済む場合が多い。そういう意味では、AWSはニーズを捉えていると思います。個人的には、システム連携する 担当者は、プログラムを組めるスキルのある人でないと無理だと考えてます。

一方、中小企業は予算がないので、ベンダーからすれば、パッケージを大量に売って利益を稼ぐしかない。まぁ、そもそもシステム連携の必要性がない場合が多いので、それはそれでよいかと思う。


次に好景気について。

リーマンショック前も、SE不足だった。多くの大手企業で大規模(大人数)な案件の開発が進み、デスマーチもたくさんあった。
2014年もその傾向が始まったと感じている。この一年で株価も上がってますし、みずほ銀行、マイナンバーなどの大規模案件の影響で受託開発するSEの人手不足が出ている。
2015年は、このような大規模案件で人がとられる影響もあり、クラウド連携するSE不足もより顕著になると思う。そうなると、程度の差はあれ、連携して出来上がったシステムの品質問題が出始めるのではないか。単にシステム連携が問題なのに、
クラウドはダメだといった論評が出てしまうのではないかと懸念している。
極論かもしれないが、そうならないことを願っています。



2014年10月8日水曜日

曖昧性との...

最近は、技術的なことにあまり時間をとっておらず、プロジェクトマネジメントに関することに時間を割くことが多い。
プロジェクトマネジメントといっても、最近ブームになっているスクラム・アジャイル・リーンいったものではなく、昔からある開発手法(ウォーターフォール)だ。

現在、ITエンジニアは人手不足で、10年前と比較するとシステム受託開発の単価も下がっている。パッケージ導入担当者(コンサルタントという肩書きの人もいる)含めて少人数で効率的にITシステムを構築する必要が出てくる。
パッケージ導入含む受託開発の場合、原価を押さえるための一番の要因は、プロジェクトマネジメントだ。お客様をスムーズにディレクションし、必要最小限のメンバーと開発を進める。少数精鋭でプロダクトを組み合わせたアーキテクチャを提案し、一人あたりの単価を上げるという方法でしか生き残る道はない。

曖昧性とのたたかい―体験的プロジェクトマネジメント論 

曖昧性との共存


この2つの書籍は読んでいて「そうそう。そうだよなぁ。」と納得することが多い。
また、実際に開発に携わっているとき、「ここ注意しないとなぁ」とチェックリストとしても使える。
この本は、あと20年経っても色褪せないだろうなぁ。